和を学ぶ聖徳太子は、「十七条憲法」を制定され、その第一条を「和を以て貴しとなす」とし、私たちに「すべての人を大切にし、尊敬し、慈しみの心を持ちなさい。」と教えておられます。私たちは本校で学ぶ生徒たちに、太子の御教えを継承し、優しく、信念のあるすばらしい人に成長してもらいたいと願っています。 | |
利他を学ぶ自分だけが良ければいいのではなく、ほかの誰かのためにできることをする。私たちは、ともすれば、自己中心的な視野の狭い考え方におちいりがちです。利他の心を通じて、周りの人に思いやりの心を持つことで、自然と視野も広がり、ひいては自分を成長させることにつながります。 | |
心を学ぶ毎朝、ガレリアのお釈迦様のレリーフの前で立ち止まり、合掌・一礼をします。また、朝礼では般若心経を読誦し、学園訓を唱えます。それぞれの授業の前には合掌・瞑想し、心を整えます。これらの実践を通じて、私たちは勉強やスポーツに励むだけでなく豊かな人間性や社会性を身に付けた、穏やかな心を育んでいきます。 |
本校は教育の柱に「キャリア教育」「ICT・メディアリテラシー」「高大連携」を掲げています。これらはすべて新しい学習指導要領で提言されている「主体的・対話的で深い学び」を目指すにあたり、高等学校における学習を進めていくための大きな武器となります。
新学習指導要領の解説総則編には「主体的・対話的で深い学び」について次のように解説されています。
①学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しをもって粘り強く取り組み、自己の学習活動を振り返って次につなげる 「主体的な学び」が実現できているかという視点。
②子供同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自己の考えを広げ深める 「対話的な学び」が実現できているかという視点。
③習得・活用・探究という学びの過程の中で、各教科等の特質に応じた「見方・考え方」を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう「深い学び」が実現できているかという視点。
それでは、この「主体的・対話的で深い学び」の実現のため、本校の教育の3つの柱がどのように機能しているでしょうか。
本校の目指すキャリア教育は、単に将来の職業を決めたり、大学や学部・学科を選んだりしていくことではありません。将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で求められる自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現していくための手助けをします。
本校では、さまざまな地域の経済活動や社会活動に焦点をあて、それぞれの人々がどのように社会と関わりを持ちながら地域社会や日本を支えているのかについて学びます。高校1年生では「自分を知る」ということをテーマに多様なジャンルの外部の方々からのお話を伺います。高校2年生では、地域社会の中の経済活動についてさまざまな角度から考察していきます。その集大成として、修学旅行の際にはフィールドワークを通じて地域の人と人との関わり方について実地で学び、プレゼンテーションとしてまとめていきます。
これらの活動を通して、社会観や将来の職業観についても探究していきます。
生徒一人ひとりがタブレット端末を所有し、授業や学校行事などさまざまな場面で活用しています。日常の授業では「ロイロノート・スクール」というアプリを使用し、各教室に設置されたプロジェクターを用いて、視覚に訴える効率的な授業を展開しています。また、ペアワークやグループワークを通じて、情報活用能力の育成に努めています。
また、生徒指導や学級活動を通じて、ITリテラシーについても学び、「正しい情報を見分ける力」「情報を正しく活用する力」を身に付けていきます。
本校では系列の大学である四天王寺大学と協力し、大学で学ぶとはどのようなことか、大学では何を身に付けられるのかを早期に体験します。夏休みには四天王寺大学との交流事業もあり、大学をより身近に感じてもらう機会となります。この体験が高校卒業後のビジョンの構築につながっていきます。
また修学旅行の際には、旅行地の国立大学を訪問し、実際の大学の雰囲気を体験することもできます。大学での研究成果についての学びを通して、学問に対する視野を広げていきます。
「自立・自律していて、人に感謝でき、社会に貢献できる人物」を目指し、四天王寺東高等学校では3年間を通じてさまざまな取り組みを行っています。ここにあるそれぞれの活動や、日々の学校生活を通して、皆さんが自分の未来について思いめぐらし、その未来の実現へ向けて行動を起こしていってほしいと思います。本校は、皆さんが人間として成長し、この学校を卒業していけるよう、サポートしていきます。